「ドコモのツートップ」として大々的に売り出されたソニーの「Xperia A」が大ヒットを記録し、追加発注されていることが明らかになりました。また、条件が折り合わずに難航しているドコモ版iPhoneについては、共存できないという考えが示されています。
ドコモ副社長:ソニー製スマホ追加発注へ、アイフォーンに対抗 – Bloomberg
Bloomberg社が行ったNTTドコモの坪内和人副社長に対するインタビューによると、5月17日~8月4日までに124万台を売り上げ、9月末までに200万台をうかがう勢いであることを受け、Xperia Aが追加発注されるそうです。
KDDIやソフトバンクモバイルと比較して純増数で苦戦を強いられているNTTドコモですが、坪内氏は苦戦がiPhoneによるものであると認めた上で、ツートップ施策によるXperia Aのヒットを受け、戦えるという認識を示したとのこと。
かねてから要望があるiPhoneの取り扱いについては「販売数が全体の2~3割にとどまるならば扱いたい」という従来の姿勢を崩さない一方で、いまだに水面下で交渉を続けていることを示唆。しかしながらデジタルコンテンツ販売などを行うドコモとAppleのビジネスモデルが共存できないことを挙げ、すみ分けができない限りiPhoneの導入は無理としています。
また、先日スマートフォン事業からの撤退を発表したNECについては、ツートップに採用しなかった理由をiPhoneに匹敵する製品を出せなかったためとした上で、「メーカーにはメーカーの言い分があると思うが、われわれからすると、ずっと待っていたのにという気持ちの方が強い」とコメント。
つまり今後iPhoneに匹敵する魅力ある製品をリリースできない限り、どのメーカーもツートップのような厚遇を受けられないというスタンスを明確に打ち出しているわけですが、次の重点販売機種がどのメーカー製になるのかは気になるところ。
リーズナブルでスペックも悪くなく、なにより持ちやすいサイズ……という、「手ごろ」感あふれるXperia Aと比較してGalaxy S4が苦戦していることを考えると、他キャリアからのMNP獲得比率がツートップの両モデルよりも高かったとされるシャープの「AQUOS PHONE ZETA」なども選択肢に入ってくるわけですが、はたしてどうなるのでしょうか。
なお、NTTドコモは今年は秋モデルを投入しないことを表明しており、秋にiPhoneの販売にこぎつけないのであれば、当面の主力商品は「Xperia A」ということになります。
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