夕方に放送され、モビルスーツの変形・合体ギミックを押し出すなど、一見子ども向けかと思いつつ、主人公・ウッソが好意を寄せていた女性は「怖い人」になり、お姉さんのような存在だったシュラク隊はもれなく非業の死を遂げる――
他にもさまざまなタイプの怖い女性めじろ押しという、富野監督が手がけたガンダムシリーズの中でもかなりの異色作にもかかわらず、ゲーム化・グッズ化などに恵まれないことでおなじみの「機動戦士Vガンダム」がBlu-ray BOX化します。詳細は以下から。
機動戦士Vガンダム
本日行われた告知によると、新たに発売されるBlu-ray BOXはニューマスターポジフィルムによるHDテレシネ&HDリマスターを実施。最新の技術によりVガンダムにおける最高画質を実現したとのこと。
「Blu-ray Box I(第1話「白いモビルスーツ」~第26話「マリアとウッソ」)収録」は2015年7月24日(金) 発売で3万4000円。「Blu-ray Box II(第27話「宇宙を走る閃光」~第51話「天使たちの昇天」収録)」は2015年9月25日(金) で税抜3万4000円。
Boxアートはカトキハジメ・インナージャケットも豪華スタッフによる新規描き下ろしで、スタッフのインタビューなどを収録したブックレットや貴重な画稿を多数収録した特製イラスト集も封入されます。
また、同作初の試みとして、オーディオコメンタリーも実施されるとのこと。ただし主人公・ウッソをサポートしてくれたマーベットさんの声優、白石文子さんは「声優の仕事で食べていけないから」という理由で2002年に引退し、帰郷しています……。
発売にあたって富野監督は以下のようなコメントを寄せており、DVD-BOX発売時同様、Vガンダムを全否定したいと思う気持ちは変わっていないようです。
何がダメなのか探してください。なお、Blu-ray Box発売を記念して人気投票企画もスタート。「好きな話数」「印象的なセリフ」を募集するというもので、投票期間は3月23日(月)12:00まで。
この作品は全否定したいと思っているものです。このような結果になったのは、全て監督の責任です。何かの間違いでこのBlu-rayで見た方は『機動戦士Vガンダム』の何がダメなのかを探してみてください。そこから気付ける人がひとりでもいらっしゃればBlu-rayとして出した意味があると思っています。
総監督 富野由悠季
SPECIAL|機動戦士Vガンダム
「母さんです」「あたしの手の中で戦いなさい。勝った方を全身全霊を賭けて愛してあげるよ」「椅子を尻で磨くだけの男で終わるものかよ」「ギロチンの家系が着けなければならない鈴がザンネックの鈴になり、その鈴がマシンの動きの周波数に連動してあたしの頭の中に敵の姿を感じさせるんだよ」など、夕方放送されたアニメとは思えないような印象的な台詞は枚挙に暇がないだけに、投票結果が気になるところです。