人の手より1本多い、3本のアームを用いることで微細な操作を実現し、小さい傷口・少ない出血・早い回復・少ない痛みなど、患者への負担を最小限に抑えることができる手術支援ロボット「ダヴィンチ」。
歴史の偉人、レオナルド・ダ・ヴィンチの名を冠する同ロボットは先進医療現場に投入され、着実にその成果を伸ばしていますが、はたしてどのようなものなのでしょうか。実際に動く様を見てきました。詳細は以下から。
これが手術支援ロボット「ダヴィンチ」。医師が座って操作するサージョンコンソール(左)、画像処理装置・ビジョンカート(中央)、そして実際に執刀を行うペイシェントカート(右)で構成されています。
サージョンコンソール本体。3D立体視できるステレオビューワにより、患部を立体的に捉えることができ、マスターコントローラーによって鉗子を操作できます。
ペイシェントカート。太さ8mmのアーム3本が手首や指先のように器用に動き、把持・剥離・切断といった動作を実現。高い精度で適切に処置できるだけでなく、アームがどのように動いても開口部に余計な力がかからず、傷口が広がらないなど、患者への負担をとにかく最低限に抑えている点がポイントです。
実際に操作しているところはこんな感じ。すでに年間数十万例の臨床実績を誇り、国内の病院でも数十台が導入されている「ダヴィンチ」ですが、前立腺がんの全摘出手術が健康保険の適用となるなど、普及が進みつつあります。