NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの3社が相次いで発表した2015年夏モデル。
多くのフラッグシップモデルには8つのコアで構成されたクアルコムの最新プロセッサ「Snapdragon 810」が採用されていますが、はたしてその性能はいかほどなのでしょうか。さっそく比較してみました。詳細は以下から。
◆2015年夏モデル6機種でベンチマーク比較
今回比較したのは「AQUOS SERIE SHV32」「HTC J butterfly HTV31」「isai vivid LGV32」「Xperia Z4 SOV31」「GALAXY S6 edge SCV31」「TORQUE G02」の6機種。なお、発売済みのGALAXY S6 edge SCV31を除き、すべて開発途中のモデルで、製品版とは結果が異なる可能性があります。
各機種が採用しているプロセッサは以下。Galaxy S6 edgeのみ自社開発の「EXYNOS 7420」を採用しています。なお、携帯3社が同じモデルを発売するXperia Z4、Galaxy S6 edge以外にも、AQUOS SERIE SHV32はドコモ版「AQUOS ZETA SH-03G」、ソフトバンク版の「AQUOS Xx」と同じプロセッサを採用しています。
AQUOS SERIE SHV32:Snapdragon 810(2.0GHz 4コア+1.5GHz 4コア)
HTC J butterfly HTV31:Snapdragon 810(2.0GHz 4コア+1.5GHz 4コア)
isai vivid LGV32:Snapdragon 808(1.8GHz 2コア+1.4GHz 4コア)
Xperia Z4 SOV31:Snapdragon 810(2.0GHz 4コア+1.5GHz 4コア)
GALAXY S6 edge SCV31:EXYNOS 7420(2.1GHz 4コア+1.5GHz 4コア)
TORQUE G02:Snapdragon 400(1.6GHz 4コア)
今回ベンチマーク測定に用いたのは定番ソフト「AnTuTu Benchmark V5.7」。
TORQUE G02以外の機種は64ビット対応なため、64ビット版で測定しています。
それではさっそく計測開始。
機種によってベンチマークの進行速度にばらつきがあり、もともとスペックの高くない「TORQUE G02」がとりわけ遅いのはやむを得ないものの、最新プロセッサ搭載のはずの「AQUOS SERIE SHV32」がもたついていたのが気になりました。
◆測定結果
・AQUOS SERIE SHV32:スコア28094
・HTC J butterfly HTV31:スコア52595
・isai vivid LGV32:スコア46951
・Xperia Z4 SOV31:スコア52084
・GALAXY S6 edge SCV31:スコア70073
・TORQUE G02:スコア19047
◆Galaxy S6 edgeが圧倒的な結果に、AQUOS SERIEは動作クロックを落としている?
上記の測定結果から分かるように、Xperia Z4やHTC J butteflyといったSnapdragon 810搭載機種が52000台のスコアで頭打ちとなる中、Galaxy S6 edgeが唯一スコア70000超えを達成し、圧倒的な強さを見せつけました。
なお、かつてSamsungをはじめとするメーカー各社のスマホで話題となった、ベンチマーク測定時のみプロセッサがフルスピードで動作することで、普段よりも良いスコアをはじき出す「ベンチマークブースト」はAndroid 4.4.2から無効となっています。
そして一方で気になったのがAQUOS SERIE SHV32のスコアの低さ。なんと参考までに計測した「Xperia Z3(Snapdragon 801搭載)」および「isai(Snapdragon 800)」のスコアを大きく下回る、スコア28094を記録。もちろん「エコ技」などの省電力機能も利用していません。
・Xperia Z3:スコア42791
・isai:スコア38925
いくら開発中の試作機とはいえ、AQUOS SERIE SHV32はXperia Z4と同じ6月中旬発売予定と、発売まで1ヶ月を切っているモデル。
そこまで大幅に製品版と仕様が変わるとは考えづらいわけですが、連続稼働時間を伸ばすため、あえて動作クロック数を落としているのでしょうか。製品版が気になるところです。
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