5月末ごろからWiMAX 2+に対して、「3日間で3GB以上通信すると通信速度が明確に制限される」という声が上がっているため、さっそく発動条件や通信速度を計測してみました。
5月上旬に計測した時は、なかなか快適に通信できていましたが、はたして新たな制限下ではどうなるのでしょうか。詳細は以下から。
◆まずは1日で3GB以上通信
まずは下り最大220MbpsのWiMAX 2+対応ルーター「Speed Wi-Fi NEXT WX01(NECプラットフォームズ製)」で、規制がかかっていない状態の通信速度を計測。平日夜の駅前というロケーションな上、屋内にいることもあってか、12Mbpsほどしか出ませんでした。
そして動画配信サービス「dアニメストア」を使い、OVAで展開された人気アニメシリーズ第3弾「マリア様がみてる」をダウンロード。
通信量は3GBをややオーバーした3.2GBです。
続いては同じく下り220Mbps対応のWiMAX 2+ルーター「Speed Wi-Fi NEXT W01(Huawei製)」で通信速度を計測。同じ下り220MbpsでもWX01とW01は高速化のアプローチが異なりますが、W01ではWX01の倍にあたる26Mbps近くを記録。
「3GBを少しオーバーした場合」と「3GBを思いっきりオーバーした場合」の違いを比べるため、W01では劇場版スレイヤーズ全5作や劇場版セーラームーンといった、ファイルサイズが大きいものを優先してダウンロードしてみました。
最終的にダウンロードしたファイルサイズは4.6GB。規制されても一切文句は言えないデータ量です。
◆「3日間で3GB」をオーバーしたWiMAX 2+、通信速度は1Mbps強に
それではさっそく、通信速度制限が施された後のWiMAX 2+の通信速度を計測したところを動画でチェックしてみましょう。
まずは3GBを少しオーバー(3.2GB)したWX01。下り1.2Mbps台、上り1Mbps程度という結果になりました。
続いて4.6GB通信したW01。やはり下り1.2Mbps台、上り1Mbps台となりました。
どうやらWiMAX 2+では、3GB以上通信すると一律で下り1.2Mbps台、上り1Mbps台に規制されるようです。
◆数ある「使い放題」の中では、使い勝手がいいほうではないか
ある日突然通信速度制限が厳格に課されるようになり、大炎上したワイモバイルの「Pocket WiFi 305ZT」とほぼ同じ通信速度にまで規制されるようになったWiMAX 2+。だからといって全く使えないサービスになったのかというと、決してそんなことはありません。
305ZTは3日間で1GB(1日あたり333MB)を超えると通信速度制限がかかりますが、WiMAX 2+はその3倍。つまり「1日平均1GBまでなら、何も気にせずに通信できる」と考えていいわけです。
さらに「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD15」などのモデルでは、周波数再編で下り最大13.3Mbpsになったものの、「WiMAXでの通信には通信速度制限が課されない」という逃げ道を使うこともできます。
「UQ Flatツープラス ギガ放題」の速度制限について|UQ WiMAX|超高速モバイルインターネットWiMAX2+
ちなみに「使い放題」の選択肢として、NTTドコモの回線を借りたMVNO(仮想移動体通信事業者)が相次いで打ち出している無制限サービスもありますが、通勤時間帯やお昼、夜といった、ユーザーが最も使いたい時間にWiMAX 2+の制限時の通信速度を割り込むという、身もフタも無い報告も。
上記のことを考えれば、WiMAX 2+は今もなおヘビーユーザーに対して優しいサービスであると言えるのではないでしょうか。