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関西圏の有力私大グループ「関関同立」の一角を担う関西大学の付属高校、関西大学第一高等学校(関大一高)が非常に不公平な入学試験を行っていたことが明らかになりました。詳細は以下から。
大阪・関大一高:入試前に大半「合格」 中学側と調整 – 毎日新聞
大阪・関大一高:高得点の不合格続出 受験生、実態知らず – 毎日新聞
毎日新聞社の報道によると、「関西大学第一高校」(大阪府吹田市)が今春、入学試験の1ヶ月前に各中学と「受験相談」と称した事実上の入学者選抜を行っていたそうです。
受験相談は中学での成績に基づいて合否を判断するもので、最終的な合格者135人のうち、実に119人が受験相談で合格。試験での合格者は16人と、全体のわずか1割ほどしかありません。
また、受験相談で合格した生徒の実際の入学試験での最低点は男子312点、女子284点と、試験で合格した16人の最低点(男子390点、女子370点)どころか、試験で不合格だった50人の最低点(男子378点、女子363点)よりもはるかに低く、あまりにも不公平な入試の実態が浮き彫りとなっています。
ちなみに複数の私学関係者によると、試験前の中学側との面談は一般的に「事前相談」と呼ばれ、中学浪人を減らす目的で50年ほど前からあり、不透明な選抜は全国で行われているのが実態。
Buzzap!編集部に寄せられた大阪の教育関係者の話でも、一部を除く私立高校では中学側の進路指導担当との事前相談によって、試験日当日によほどのことがない限り合格すると保証されているほか、偏差値を上げたい高校側が進学塾に対して、学力の高い受験生をあっせんするよう、働きかけを行っているケースもあるとされています。
系列の大阪産業大学の偏差値をかさ上げするために、学力の高い生徒に「やらせ受験」を行わせた大阪桐蔭高校や、有名大学進学実績を水増しするため、受験料を学校側が負担し、優秀な生徒1人にのべ73人分の合格実績を稼がせた大阪学芸高校など、後を絶たない私立校の問題。
深刻な少子化の中、生き残るために必死にならざるを得ないとはいえ、本来合格できたはずの受験生がしわ寄せで不合格となってしまうのは、根本的に間違っているのではないでしょうか。