オンライン通販の普及で宅配便の利用者が増える一方、「再配達」にかかるコストが事業者を苦しめていますが、近い将来、再配達無しで荷物を受け取った消費者には、いいことがあるかもしれません。詳細は以下から。
時事ドットコム:「再配達なし」にポイント付与=宅配便、CO2抑制で提言-国交省検討会
時事通信社の報道によると、宅配便の再配達抑制策を話し合う国土交通省の検討会が14日、温室効果ガスの削減やサービスの効率化を目指すため、消費者が1回目の配達で荷物を受け取ると、100円以下のポイントを付与することが有効だとする報告書をまとめたそうです。
これは受取人の不在で再配達となる宅配便が全体の2割を占め、再配達によって排出される二酸化炭素の量は年間42万トンにも上ることを受けたもので、自宅以外に駅やコンビニで受け取れる仕組みづくりを推進すべきとも指摘。
検討会が宅配便の受取人を対象に実施したアンケート調査によると、再配達の理由について4割が配達日時を知らず、日時を知っていたが留守にしていたケースも4割を占めたとのこと。
一方で5割がポイント付与などのメリットがあれば、初回受け取りに協力する意向を示し、うち9割がポイントは100円以下相当が妥当だと回答しています。
宅配便の2割が再配達、減らしたい… 業界など検討会:朝日新聞デジタル
なお、朝日新聞社が6月に行った報道によると、宅配業者3社が2014年12月に都市部、都市郊外、地方の3地域に配達された宅配便計約413万個の再配達発生率を調べたところ、1回目の配達時に再配達となったのはおよそ20%にあたる約80万個、3回以上の再配達も約3万個強(全体の約1%)に上ったそうです。
再配達される比率は、時間指定サービスを利用した消費者でもほぼ変わらなかったとのことで、再配達がいかに根の深い問題なのかが分かる内容に。
ネット通販荷物、5万か所で受け取り…日本郵便 : 経済 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
このような再配達問題に対処すべく、今月4日には日本郵便がローソンやミニストップ、ファミリーマートなどコンビニ約2万5000店舗と、約2万4000ヶ所の郵便局でインターネット通販の荷物を受け取れるようにすることが報じられています。