フラッシュメモリはまだまだコストが高く、タブレット端末では64GBモデルが大容量とされている昨今ですが、新たに登場した極薄HDDによって、低コストで一気に容量を500GBまで引き上げることが可能となりました。
まさに「HDDの逆襲」といったところですが、モバイルで快適に利用できるよう作り込まれています。
Seagate Redefines The Tablet Market | Seagate
大手HDDメーカー、Seagateのプレスリリースによると、同社は新たに「Seagate Mobile Enablement Kit」「Seagate’s Dynamic Data Driver」といったSeageteの独自技術によってタブレットに最適化された「Seagate Ultra Mobile HDD」を発売するそうです。
同HDDは通常の2.5インチHDDよりも薄く、本体の厚さは5mm。8GBのフラッシュメモリと組み合わせて用いた場合、64GBのフラッシュメモリと同じ0.14ワットの低消費電力で、500GBもの大容量を実現するほか、驚くべきことに16GBのフラッシュメモリよりも低コストであるとのこと。
ディスクメディアであるHDDは衝撃に弱く、モバイル分野ではフラッシュメモリに次々と取って代わられているのが現状ですが、同HDDは落下による無重力状態を感知してヘッドを退避する独自技術「Zero Gravity Sensor」によって保護されており、多くの場合、落下で先に壊れるのはHDDではなく、ディスプレイではないかとされています。
なお、「Seagate Mobile Enablement Kit」はAndroid向けに提供されます。
そこそこの容量のフラッシュメモリと組み合わせれば、高速性と大容量の両方を担保できることとなりそうな「Seagate Ultra Mobile HDD」。フラッシュメモリの大容量化が進められることだけがタブレットの記録容量を増やす手段であるかと思われていましたが、必ずしもそうではないようです。
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