国内初の携帯電話初号機「TZ-802型」など、iモード以前の機種、iモードやFOMA誕生時の機種、mova→FOMAへの完全移行時の機種、そして円熟期のFOMAを経て、ドコモが2012年までに発売した全機種まとめ記事をお届けします。
携帯電話の性能が向上してしまい、変わり映えしなくなってしまったFOMAの前に現れたのは、今となっては当たり前の形でした。詳細は以下から。
◆2010年
国内初のAndroidスマホ「HT-03A」を発売した翌年の2010年、ドコモはシャープの謎Android端末「LYNX SH-10B」を経て、ソニーの「Xperia SO-01B」やSamsungの「Galaxy S SC-02B」などのスマホを相次いで発売。いつしか従来型の携帯電話は「ガラケー」「フィーチャーフォン」などと呼ばれるようになっていきました。また、同年にはノートパソコン型iモード端末「N-08B」が発売されています。
◆2011年
2011年には主要メーカー各社がAndroidスマホに進出。しかしまだまだ各社とも完成度が低く、中には初期のFOMA端末を思い出させるようなクオリティのものも。フィーチャーフォンの円熟っぷりは進む一方で、差別化のために沈胴式レンズを備えたデジカメケータイや一台一台木目が違うケータイなど、今まで以上に個性的なモデルが登場しました。なお、発売された機種は2008年に続き、50機種を超えています。
◆2012年
2012年にはフィーチャーフォンとスマホの比率が逆転。ジョジョ、エヴァ、ワンピース……といったコラボモデルもすべてスマホになり、スマホシフトが一気に進む形に。なお、この年にはmovaが停波しています。
◆今のメーカー不調は2010年前後に無理した結果?
このように、数多くのメーカーが数多くの端末を発売してきたNTTドコモ。しかしこの展示が行われた2012年から4年目となる今、気が付けば我が世の春を謳歌していたNECやパナソニックがスマホ事業から相次いで撤退し、携帯電話各社から発表される新機種は減る一方なのが現状です。
そしてそうなった理由を考えた時、どうしても頭をよぎってしまうのが、携帯電話の性能が横並びとなり、顧客数が限られる中で1年に50機種以上も新機種をリリースしていた2010年前後のこと。
ラインナップを最適化せず、最初から販売数が望めないような機種まで複数開発・投入した結果、ただでさえスマホで出遅れたメーカーが疲弊し、携帯電話事業を縮小・撤退せざるを得なくなったような気がしてなりませんが、もしこの流れがもっと早くに見直されていれば、携帯電話売り場に並ぶスマホは様変わりしていたのでしょうか。