本日Huaweiが満を持して発表したエントリースマホ第2弾「Huawei nova lite 2」。2万円台で流行のフルディスプレイ、デュアルカメラを兼ね備えたすごいヤツで、国内のエントリースマホ市場を次のステージへと引き上げるモデルとなっています。
しかし冷静になって先日発売されたauおよびUQの春スマホ「Huawei nova 2」と比較してみたところ、ちょっと評価が変わってしまいました。詳細は以下から。
・ディスプレイならnova lite 2、カメラなら圧倒的にnova 2
まずはHuawei nova 2の振り返り。アスペクト比16:9の5インチフルHD(1920×1080)液晶を搭載しているため、ディスプレイのインパクトではアスペクト比18:9のnova lite 2に見劣りするものの……
背面カメラは1200万画素+800万画素のデュアルカメラ構成。それぞれのカメラは独立して機能しており、標準+光学2倍ズームでの撮影を可能に。ボケ味を出すためのサポート的な位置付けで利用されるnova lite 2の200万画素サブカメラとは根本的に違います。
・基本性能、通信の安定性が違いすぎる
さらにフロントカメラに至っては2000万画素と、nova lite 2と一桁違うわけですが、要チェックなのが基本性能の差。プロセッサや無線LAN、Bluetoothの規格こそ同じではあるものの、RAM/ROMの容量が段違いです。
Huawei nova 2:Kirin 659、4GB RAM、64GB ROM
Huawei nova lite 2:Kirin 659、3GB RAM、32GB ROM
nova 2であればキャリアアグリゲーション(CA)も利用できるという点も大きな違い。「どうせ格安スマホ事業者で契約するのだから、規格上の最高通信速度なんて意味がない」という声も聞こえてきそうですが……
Huawei nova 2:下り最大225MbpsのFDD-LTE、下り最大220MbpsのTD-LTE(WiMAX 2+)
Huawei nova lite 2:下り最大150MbpsのFDD-LTE、TD-LTE非対応
CAには通信を高速化させるだけでなく「通信を途切れず安定化させる」というメリットもあるため、わざわざ対応していない機種を選ぶ必要もないわけです。
・これだけ違うのに値段はほとんど変わらない
そして最も注目すべきがnova 2とnova lite 2の価格差。nova 2の一括販売価格はauが3万2400円、UQモバイルでは3万1212円(いずれも税込)なのに対し、nova lite 2の市場想定価格は税込2万8058円と、3000円ほどしか差がありません。
ほとんどない価格差を懸念してか、2月10日から販売開始する楽天モバイルがnova lite 2本体を税込2万1600円、gooSimsellerが発売記念特価として税込1万584円で販売するなど、MVNO各社も値引き攻勢を仕掛けています。
しかし一方で、一部のauショップやUQモバイル販売店舗でnova 2の値引き販売が行われているため、「わずかな額を出し惜しんでまでnova lite 2を選ぶ必要がどれだけあるのか」という話にもなってしまうわけです。
・Huaweiの手のひらで踊らされている感
そこそこ使えるスマホを安く使いたいユーザーのニーズにしっかり応えているnova 2、nova lite 2。
いずれも他社スマホに勝るコストパフォーマンスを実現しているからこそ、ついさまざまな面から比較してしまいましたが、「結局ユーザーがどう転んでも得をするのはHuawei」という構図が生まれつつあるのは、なかなか面白い事態ではないでしょうか。
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