五輪直前にもかかわらず機体検査をパスできない、ラトビア製の機体より遅いなどの理由から採用を断られたことを不服とし、ジャマイカチームに多額の損害賠償請求を行う方針を明かしている日本の「下町ボブスレー」。
首相の施政方針演説で取り上げられ、NHKでドラマ化されるなどのメディアミックス展開を経た揚げ句、道徳の教科書にまで掲載されるなど、祭り上げられている感が強いわけですが、公式ツイッターがろくでもないことになっています。詳細は以下から。
◆他国ボブスレーチームを笑い者呼ばわり
まず見てもらいたいのが、下町ボブスレー公式ツイッターの発言。
下町ボブスレーオフィシャルサイトのリンクページに掲載されている、れっきとした公式アカウントですが、韓国チームのそりが気になって仕方がないようです。
自らも関わる競技に携わる人々を揶揄する形となりかねない「笑い者にされても」などの表現を公式アカウントが発信できてしまえるということ自体に驚かされます。
ツイートした当時さしたる実績はなく、今なおその技術力を認められていない下町ボブスレー。ここまで皮肉った言い方ができる立場でしょうか。
いわゆる「日本すごい」との合わせ技もお好きなようです。
◆保守速報などのまとめブログ読者でした
そして最もタチが悪いのが、昨年11月に名誉毀損が認定されたまとめブログ「保守速報」を拡散していること。
保守速報がどれだけ悪質なのかは、荻上チキさんによる裁判の要約で一目瞭然。
「朝鮮の工作員」「キチガイ」「寄生虫」「ゴキブリ」「ヒトモドキ」「クソアマ」などの人を人とも思わぬ発言について「対立思想に対する批判又は保守的な政治思想に基づく意見ないし論評」と主張していますが、「保守的な政治思想に基づく意見」とはそんなに幼稚なのでしょうか。
上記だけならまだ「たまたま見かけた記事を拡散した」というエクスキューズも成り立ちますが、「カイカイ反応通信」「アジア速報」なども拡散。どうやら差別的な内容を含むブログをそれなりに好んで閲覧しているようです。
そのようなブログを個人で読む分には自由ではあるものの、オリンピックやスポーツの国際大会に携わろうとする団体の公式ツイッターで拡散するというのはあまりにもリテラシーが低く、道徳の教科書にもふさわしくありません。
一般的なジャマイカ人の平均年収のおよそ100年分にあたる6800万円の損害賠償請求を叩き付ける前に、そりだけでなく団体関係者のスタンスなど、改めて振り返るべき部分は多々あるのではないでしょうか。