シェア8割を超えるAndroidに押される形でiPhoneのシェアが伸び悩んでいますが、特にAppleは困りません。詳細は以下から。
iPhone dominance in user engagement, developer payouts trumps unimportant market share stats – analyst
資産管理のためのアドバイザリー業務や資金調達を専門とする投資銀行Needham & Coのアナリスト、Charlie Wolf氏のレポートによると、Appleはスマートフォン市場において、3.5%(2009年)から9.2%(2012年)へとシェアを拡大したそうです。
しかし市場の大半は競合するAndroidが圧倒的なシェアを占めることとなったわけですが、Wolf氏は「市場シェアとプラットフォームの強さに相関は無い」と断言した上で、アプリケーションライブラリと生態系の広さおよび深さが重要な役割を果たすとコメント。
iPhoneユーザーは他のプラットフォームと比較して積極的にアプリケーションをダウンロードするほか、オンラインでアイテムを購入する傾向があり、App Storeを通じてアプリ開発者に130億ドル(約1兆3470億円)を還元できていると指摘しています。
なお、Androidではプラットフォームの大半を「かろうじてスマートフォンとして機能する」ローエンドモデルが占めているため、Appleのようにアプリ開発者に十分な還元ができておらず、実際の還元額も未公開なのが現状とのこと。
iPhone 5cをiPhone 5相当の高スペックにとどめ、高価だという声に対しても「がらくた市場には踏み込まない」と断言するなど、強気の姿勢を崩さないAppleですが、これは上記のようにシェア確保に邁進する必要が無いという部分が影響しているのかもしれません。
また、Googleが最新OS「Android 4.4」をメモリ512MBでも動作できるようにしたのは、ローエンドモデルのレスポンスを向上させることでユーザーの利用を促進させ、各種ウェブサービスによる広告収入だけでなく、Appleのようにアプリ市場でも収益を上げることを目指したものとも考えられます。
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