すでに発売済みの「Huawei P20 Pro」「Galaxy S9+」や8月発売予定の「Xperia XZ2 Premium」など、2眼カメラを生かした話題のスマホの相次ぐ登場でにぎわいを見せる2018年夏スマホ。
先日、世界最高画質スマホ「U11」の後継にあたる「HTC U12+」国内版が正式発表されたことで役者が揃ったため、一斉比較をお届けします。詳細は以下から。
◆比較に用いた機種は9機種
Xperia XZ2 Premium、Huawei P20 Pro、Galaxy S9+、AQUOS R2、HTC U12+、iPhone X、ZenFone 5Z、Huawei honor 10、Huawei P20 liteの9機種でカメラのざっくりとした説明は以下。機種名をクリックするとレビュー記事に飛びます。
Xperia XZ2 Premium:ソニー初の2眼スマホ(モノクロ+RGB)、最大ISO感度51200(静止画)・12800(動画)
Huawei P20 Pro:世界初のAI採用3眼スマホ(モノクロ+RGB+光学3倍)で最大ISO感度は102400
Galaxy S9+:F1.5とF2.4可変式、標準+光学2倍ズームスマホ
AQUOS R2:2眼カメラを動画・静止画用にそれぞれ最適化、AI採用
HTC U12+:世界最高画質スマホ「U11」を出したHTCの本格2眼スマホ
ZenFone 5Z:標準+広角の2眼カメラ+AI採用、ZenFone 5とカメラ仕様は同じ
Huawei honor 10:P20と同性能の高コスパスマホ、モノクロ+RGBセンサーとAI採用
Huawei P20 lite:人気格安スマホの最新版、被写界深度用のセンサーを採用
なお、「AQUOS R2」はHDR機能(オートHDR)をオンにすると1枚の撮影に3秒ほどかかる近年稀に見る特殊な仕様に。手ブレしやすいせいかデフォルト設定ではオートHDRがオフになっているため、被写体を自動判定し最適な撮影モードをセレクトする「AIオート」のみ利用して撮影しています。
「Xperia XZ2 Premium」は発売前の評価機で製品版と動作が異なる可能性があるほか、「Huawei P20 Pro」も「製品版と同じソフトウェアをインストールした評価機」での比較となります。
◆夜景を撮りまくってみた
実際に都内の夜景を撮影してみた写真は以下。基本的にカメラの設定には手を加えず、あくまでオートで撮影。「カメラの暗所撮影性能を試す」という主旨から、フラッシュおよびモバイルライトはオフにしてあります。
・JR上野駅 歩道橋上
まずはJR上野駅のペデストリアンデッキから撮影。横断歩道や路面、JRの高架より奥に見えるマンションなどのバランスで見ると、頭一つ抜けるHuawei P20 ProをXperia XZ2 PremiumやGalaxy S9+が追いかけている印象です。
Xperia XZ2 Premium、AQUOS R2
Huawei P20 Pro(標準、光学3倍ズーム)
Galaxy S9+(標準、光学2倍ズーム)
そつなく撮れているものの、少し暗めに写ってしまったHTC U12+
HTC U12+(標準、光学2倍ズーム)
iPhone X(標準、光学2倍ズーム)
ZenFone 5Z(標準、広角)
Honor 10はAIによる補正の影響か、やけに賑やかに写りました。実はP20 liteのほうが広角寄りです。
Huawei Honor 10、Huawei P20 lite
・上野公園 不忍池1
続いては上野公園不忍池。向こう岸に見えるマンションの窓や壁、地面のタイル、空、手前の植物などを見ると、各社のアプローチの違いが分かります。ハイエンドモデルのXperia XZ2 Premium、Huawei P20 Pro、Galaxy S9+、HTC U12+がしのぎを削る中……
Xperia XZ2 Premium、AQUOS R2
Huawei P20 Pro(標準、光学3倍ズーム)
Galaxy S9+(標準、光学2倍ズーム)
HTC U12+(標準、光学2倍ズーム)
iPhone X(標準、光学2倍ズーム)
とにかく明るく撮ろうと頑張るZenFone、4万円台の機種にもかかわらず奮戦するHuawei Honor 10、さすがに厳しいHuawei P20 lite……と、ミドルレンジ、エントリースマホ勢にばらつきが。ちなみにZenFone 5ZとZenFone 5のカメラの仕様は同じです。
ZenFone 5Z(標準、広角)
Huawei Honor 10、Huawei P20 lite
・上野公園 不忍池2
さらに近づいてみたところ。光が減るほどハイエンド勢が色めき立ち始める印象です。
Xperia XZ2 Premium、AQUOS R2
Huawei P20 Pro(標準、光学3倍ズーム)
Galaxy S9+(標準、光学2倍ズーム)
HTC U12+(標準、光学2倍ズーム)
iPhone X(標準、光学2倍ズーム)
ZenFone 5Z(標準、広角)
一人気を吐くHuawei Honor 10。おそろしい子……
Huawei Honor 10、Huawei P20 lite
・都庁の展望室
続いては入場無料で地上202メートルの高さから東京を一望できる展望室に。手前のビルの窓、中央奥にある東京タワー、時計塔の文字盤などを見ると、明るいところを白飛びさせず、ディティールを極力損ねない1枚となったHuawei P20 Proの圧勝。Xperia XZ2 Premiumもかなり健闘し、HTC U12+やGalaxy S9+が後を追う形です。
Xperia XZ2 Premium、AQUOS R2
Huawei P20 Pro(標準、光学3倍ズーム)
Galaxy S9+(標準、光学2倍ズーム)
HTC U12+(標準、光学2倍ズーム)
iPhone X(標準、光学2倍ズーム)
なかなか頑張っているZenFone 5Z、honor 10。「夜景を撮りたいならどのライン以上でないといけないのか」が明確に見えている気がします。
ZenFone 5Z(標準、広角)
Huawei Honor 10、Huawei P20 lite
・展望室 南西方面
続いては新宿パークタワー、東京オペラシティなどが見える南西方面。中央のビルの足元を走る道路の表現力をごらん下さい。
Xperia XZ2 Premium、AQUOS R2
Huawei P20 Pro(標準、光学3倍ズーム)
Galaxy S9+(標準、光学2倍ズーム)
HTC U12+(標準、光学2倍ズーム)
iPhone X(標準、光学2倍ズーム)
ZenFone 5Z(標準、広角)
Honor 10、本当にあなどれません……
Huawei Honor 10、Huawei P20 lite
・展望室 練馬方面
今までさまざまなスマホカメラが苦戦を強いられてきた練馬方面。あまり高層ビルなどが見えず、比較的明かりも少ないため、ざらざらとした画になりがちでしたが、素直にすごいと思わせるHuawei P20 Proの描写力。
Xperia XZ2 Premium、AQUOS R2
Huawei P20 Pro(標準、光学3倍ズーム)
Galaxy S9+(標準、光学2倍ズーム)
HTC U12+(標準、光学2倍ズーム)
iPhone X(標準、光学2倍ズーム)
ZenFone 5Z(標準、広角)
Huawei Honor 10、Huawei P20 lite
・新宿駅方面
そして新宿駅方面。ここはトータルの仕上がりでXperia XZ2 Premiumに軍配を上げて良いのではないでしょうか。
Xperia XZ2 Premium、AQUOS R2
Huawei P20 Pro(標準、光学3倍ズーム)
Galaxy S9+(標準、光学2倍ズーム)
HTC U12+(標準、光学2倍ズーム)
iPhone X(標準、光学2倍ズーム)
ZenFone 5Z(標準、広角)
Huawei Honor 10、Huawei P20 lite
・夜景を動画でチェック
ちなみに比較的明るめの夜景を動画で撮影すると、各機種こんな感じになります。
機種ごとの動画は以下から。まずはXperia XZ2 Premium
AQUOS R2
Huawei P20 Pro(標準、光学3倍ズーム)
Galaxy S9+(標準、光学2倍ズーム)
HTC U12+(標準、光学2倍ズーム)
iPhone X(標準、光学2倍ズーム)
ZenFone 5Z(標準、広角)
Huawei Honor 10
Huawei P20 lite