iPhone XSシリーズと同じ最新プロセッサ、焼き付きを気にせず使い続けられる液晶ディスプレイ。
1台のスマホを長く使うユーザーにとって悪くない選択肢かと思いきや、その強気すぎる価格設定で苦戦を強いられているiPhone XRが、どんどん生産規模を縮小していきます。詳細は以下から。
◆不振で増産中止が報じられたiPhone XR
まず確認しておきたいのが、先日の日本経済新聞社の報道。iPhone XRの増産を中止するよう、AppleがFoxconnやPegatronに要請したそうです。
FoxconnはiPhone XRのために60近い組み立てラインを用意していたものの、需要が伸びず45ラインほどしか稼働しておらず、Appleがこれ以上の増産は不要と要請したことで、当初の見通しより1日あたりの生産台数が10万台少なくなるとのこと。
これは当初の見通しの20~25%少ない数字で、Pegatronも同様の対応を迫られており、代わりに旧モデルとなるiPhone 8およびiPhone 8 Plusの増産を図っているとされています。
◆さらに減産へ
そして海外メディアの報道によると、Appleは弱い需要を踏まえてこの四半期のiPhone XRの生産台数をさらに400~500万台削減する可能性があるそうです。
これはSkyworksの納入する部品に品質的な問題があることが発見されたことを受けたもので、減産が行われていることを示すかのようにiPhone XR向けの高密度相互接続(HDI)プリント基板の出荷数が急落。
Appleが年末商戦前にそのような劇的な生産変更を行うことはまれな話で、代わりに一部の携帯電話会社が実施する年末商戦セールに向け、iPhone Xの生産を100万台増やす可能性があるとされています。
◆不調を裏付ける「一括○円」販売
ちなみにBuzzap!ではiPhone XR発売当日に「一括0円」などでの販売が行われていることをお伝えしたところ、とんでもない反響がありました。
MNPでの契約が前提で、2台以上の契約や光回線などとのセット割引、下取りが求められるなど、店舗によって条件が異なるものの、最低でも8万円オーバーのiPhone XRが発売早々いきなり安売りされるのは驚かざるを得ないこと。
そのため売れ行きが芳しくないのではないかと思われていましたが、実際のところ発売初週、2週目のBCNランキングでもトップ3はiPhone 8固定。
今なおツイッターでは需要が伸び悩んでいることを裏付けるかのように「iPhone XR一括○○円」という文字が躍っているほか、Appleも今後、iPhoneの販売台数を非公表にすると宣言しています。