テレビメーカー各社が収益性の低い現行の液晶テレビに代わる高付加価値商品として期待している「4Kテレビ」ですが、いきなり価格が崩壊しました。
News and Press – VIZIO Announces Pricing For Best-In-Class P-Series Ultra HD Full-Array LED Smart TV, Delivering Advanced Picture Quality with Powerful Performance for Beautifully Simple Ultra HD Experience | VIZIO
アメリカの大手テレビメーカー「VIZIO」のプレスリリースによると、同社は新たに「Pシリーズ」と呼ばれる4Kテレビを50インチ~70インチまでの5モデル展開で発売するそうです。
Pシリーズは最も安価な50インチモデル「P502ui-B1」は999.99ドル(約10万5000円)、最も高価な70インチモデルでも2599.99ドル(約27万3000円)と非常に安価なのが特徴で、各モデルの価格は以下。
P502ui-B1:999.99ドル
P552ui-B2:1399.99ドル
P602ui-B3:1799.99ドル
P652ui-B2:2199.99ドル
P702ui-B3:2599.99ドル
現行のフルHDテレビとほとんど変わらない価格であるにもかかわらず、4K映像向けの次世代コーデック「HEVC」対応や映画を見る際に最適なフレームレートへと調整する機能、ゲーマー向けの120fps(4倍速)低遅延・高速表示モードなどを備えた上、ベゼル幅はわずか8mmということもあって、テレビとしては高性能な部類に。
また、デュアルコアCPUとクアッドコアGPUで構成された「VIZIO’s V6」と呼ばれるプロセッサ、最新のIEEE802.11 ac対応無線LANなどを搭載し、内蔵された「VIZIO Internet Apps Plus」を使えばHuluやYouTube、Twitterなどの各種サービスを高速なレスポンスで快適に利用できるなど、スマートTVとしても十分な機能を備えており、決して「安かろう悪かろう」ではないことが分かります。
メーカー各社が4Kに注力することを表明している昨今ですが、2014年1月8日現在、国内で販売されている最も安価な4Kテレビは26万3800円の「BRAVIA KD-55X8500A(55インチ)」と、フルHDモデルと比較して非常に高止まりしており、今後普及が進むにつれてゆるやかに値下がりしていくと考えられていました。
しかしここまでの完成度のものがいきなりこの価格で発売されてしまった以上、各社のテレビ事業は4K時代に突入しても血を流し続けるものとなりそうです。
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