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ジャパンディスプレイの筆頭株主が中国台湾連合に、中国政府の補助金で有機EL工場を浙江省に建設へ

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もはや社名の「ジャパン」とは何か、の域です。詳細は以下から。

昨年12月に中国の企業やファンドで作るグループから大規模な出資を受け入れ、有機ELパネルなどの新工場を中国国内に建設することなどが報じられたジャパンディスプレイ(JDI)。
同社の頼みの綱であり、顔色をうかがう相手でもある筆頭株主「産業革新投資機構(INCJ、旧:産業革新機構)」は、経産省が関与を強める姿勢を打ち出したことが不信感を呼んで民間取締役9人が一斉退陣するなど、ガタガタの状態です。
そんな中で進むJDIへの出資話。ダイヤモンド誌の報道によると同社に出資するのはシルクロード・インベストメントキャピタル(CSIC)や資産運用会社「嘉実基金管理」、自動車部品メーカー「敏実集団」などの中国勢と台湾のタッチパネルメーカー「宸鴻集団」とのこと。
中台連合は600~800億円をJDIに出資した上、中国政府の補助金を活用して約5000億円を投じて浙江省に有機EL工場を建設する再建案「フェニックス計画」を提示。有機EL製造に向けた投資どころか運転資金すら事欠きつつあるJDIをよみがえらせる内容です。
しかしJDIへの出資の対価として中台連合は「50%未満・30%以上の議決権」「過半数の取締役」などを要求しており、筆頭株主がINCJから中台連合に変わることは確実な上、INCJ幹部も強行する意向とされています。
経産省主導で日立、東芝、ソニーの中小型液晶事業を統合し、世界に対抗できるディスプレイメーカーを作ったところ、「液晶一本足打法」のシャープとスマホ向けディスプレイ分野で身を切る過当競争を繰り広げ、文字通り共倒れになった日本勢。
そのためシャープとJDIの液晶事業を統合し、シャープと原発事業で巨額の負債を抱えた東芝の家電事業を統合するメーカー再編を打ち出すも失敗に終わるなど、経産省の舵取りはお世辞にも優れているとは言えません。
社名に「日本(ジャパン)」を冠する国策企業・JDIを救うのが中国や台湾というのは、なんとも皮肉な話です。
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