ネットワークの整備コストが増加するだけでは済まないようです。詳細は以下から。
ロイター通信社など海外メディアの報道によると、携帯通信事業者の業界団体「GSM Association(GSMA)」が5G向けネットワーク機器の調達から中国のHuaweiやZTEを排除した場合、ヨーロッパで整備コストが6兆7000億円以上増加すると試算したそうです。
ただしノキアは「我々の5G機器を他のベンダーの4G機器に重ねるソリューションを提供することで、コストを低減できる」とコメントしており、必ずしも試算通りになるわけではありません。
しかしHuaweiやZTEをすべて排除して5G機器の需要が急増した場合、エリクソンやノキア、サムスンは穴を埋めることができず、ネットワーク整備が18ヶ月ほど遅れると見込まれています。
なお、HuaweiおよびZTEはヨーロッパにおいて40%以上の市場シェアを確保済み。
世界トップクラスの特許群に裏打ちされた技術を背景に、他社に勝る生産能力とスケールメリットを生かしてネットワーク機器を低コストで生産できるコスト競争力を兼ね備えているわけです。
増加した整備コストがユーザーの料金に転嫁されるおそれがあるだけでなく、5Gに20兆円規模を投資する中国にネットワーク整備で後れを取る可能性があるのも問題ではないでしょうか。
Europe’s 5G to cost $62 billion more if Chinese vendors banned: telcos – Reuters
GSMA: 5G in Europe to cost £49 billion more if Chinese firms are banned – Mobile News Online
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