販売台数600万台を突破するなど、非常に好調な次世代ゲーム機「PS4」向けに、ソニーが「Project Morpheus(プロジェクト モーフィアス)」と呼ばれるHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を開発することを発表しました。
これが発表された「Project Morpheus」本体。ただのヘッドマウントディスプレイではなく、内蔵され
た加速度センサーやジャイロセンサー、PlayStation Cameraが頭部の動きや位置を正確に検知し、コントローラー不要で映像が360度全方向にリアルタイムに変化するというもの。
内蔵されたディスプレイの解像度は1920×RGB×1080で、左右の目それぞれに960×RGB×1080の映像を表示することで、3D映像を実現。
さらに独自の3Dオーディオ技術によって前後左右だけでなく上空を旋回するヘリコプターの飛行音、階段をのぼってくる足音など、上下からの音にも対応。プレイヤーの頭部の向きに応じてリアルタイムに変化するなど、臨場感あふれるゲームを体験できます。
なお、PlayStation Move(PS Move)モーションコントローラを使用するゲームでは、「映像内にプレイヤーの手と剣などの武器を再現し、それらを自在に動かしながら闘う」などのアクションも実現。
現在ソニーは開発者向けにMorpheus対応のPS4ソフトを開発できる「Morpheus専用SDK」の開発を進めており、準備出来次第配布する予定。SCE Worldwide Studios プレジデント 吉田 修平氏は以下のようにコメントしています。
私たちにとってプロジェクト モーフィアスは新たなゲームの可能性を切り拓くための取り組みであり、今後もさらに開発を進めて参ります。クリエイターの皆様に開発キットをお届けし、ともにゲームを開発していけることを楽しみにしています。ちなみにヘッドマウントディスプレイはソニー本体も手がけており、昨年11月に発売された「HMZ-T3W」で3代目に。ワイヤレスモデルが8万円弱、ワイヤードモデルが6万円強と決して安価ではありません。
しかし一方でソニーはPS3の周辺機器として、サラウンドスピーカー「CECH-ZVS1」を他社の同様の製品よりも大幅に安価な1万円台半ばの実売価格で提供した経緯があります。
さらに3DメガネやHDMIケーブル2本を同梱し、4倍速フレームシーケンシャル方式にも対応したフルHDの24インチ3Dディスプレイ「CECH-ZED1J」も当時としては非常に安価な3万円台半ばで提供。ソニー本体よりも採算度外視な部分があるのは、あくまで周辺機器という位置付けだからでしょうか。
このような経緯から「Project Morpheus」も同じように格安で……と期待できる部分もあるため、続報が待たれるとことです。