100万人超という圧倒的な従業員数を抱えるFoxconnに自社製品の生産を委託しているAppleが、生産ラインを自動化する方針であることが明らかになりました。
Apple pushing automated production
台湾メディア「DIGITIMES」が上位部品メーカー関係者の話として報じたところによると、Appleは2014年にiPhoneのバッテリー生産ラインを完全自動化する方針だそうです。AppleはすでにMac ProとiMacの生産ラインを自動化しており、材料および最終組み立てを除いて人間の手が不要とのこと。
このような施策が導入される背景として、中国で最低賃金が上昇しつつあることや、自殺が相次ぐなど労働環境が問題視されることも相まって、製造業を希望しない若い労働者の高い離職率が労働力不足を生み、製造コストを引き上げている現状が挙げられています。
なお、生産ラインを完全自動化できれば、Appleは生産拠点を好きなところに設置できるようになりますが、部品供給メーカーの大半が中国にあるため、当面は従来通り中国に拠点が置かれることになる見込み。
ちなみにAppleだけでなく世界中のメーカーから電子機器の生産を受託しているFoxconnも、受託メーカーとしての役割にとどまらず、自ら製品開発を行う方向へ転換中。
シャープ出身の社長を据え、ディスプレイとタッチスクリーン技術を研究開発する「フォックスコン日本技研」を立ち上げるなどの動きを見せています。