NTTドコモが「Xperia Z2 SO-03F」、auが「Xperia ZL2 SOL25」を発表した2014年夏モデル。
ほぼ同じスペックにもかかわらず、方向性が異なる感がありますが、共通の前モデルとなる「Xperia Z1」と比べてどう違うのでしょうか。さっそく比べてみました。
◆「Xperia Z2」「Xperia ZL2」のスペックの違いは?
まずスペックのおさらい。いずれのモデルも以下の部分が共通で、Xperia Z1を正当に進化させた内容です。ディスプレイにより鮮やかに映像を再現する「Live Color LED」が新たに追加され、カメラの撮影機能が増えたあたりも同じに。
・共通点
プロセッサ:Snapdragon 801 MSM8974AB(2.3GHz、クアッドコア)
メモリ:3GB RAM、32GB ROM
背面カメラ:2070万画素(4K動画撮影対応)
国内向け機能:フルセグ(視聴)、おサイフケータイ、赤外線通信
防水・防塵:IPX5/8、IP5X
OS:Android 4.4
・相違点
画面サイズ:Xperia Z2(5.2インチ)、Xperia ZL2(5.0インチ)
前面カメラ:Xperia Z2(約220万画素)、Xperia ZL2(約31万画素)
バッテリー:Xperia Z2(3200mAh)、Xperia ZL2(3000mAh)
キャリアアグリゲーション、WiMAX 2+:Xperia Z2(非対応)、Xperia ZL2(対応)
VoLTE:Xperia Z2(対応)、Xperia ZL2(非対応)
◆大きく異なるボディ、進化の方向性の違いが顕著に
このように基本的にほぼ同じカタログスペックの両モデルですが、最も大きく異なるのがそのボディ。それは共通の前モデル「Xperia Z1」と比較するとよく分かります。
まずはXperia Z1(左)とXperia Z2(右)の比較。画面サイズ向上に合わせてZ2が縦方向に大きくなっているものの、ベゼルを狭くなり、横幅は1mm狭くなりました。つまりXperia Z2は、「Z1とほぼ同じサイズの筐体で、画面を大きくする」というアプローチで進化を遂げています。
続いてはXperia ZL2(左)。Xperia Z1(右)と比較すると、画面サイズが同じであるのにもかかわらず、本体が小さくなっているのが分かります。
背面はこんな感じ。Xperia Z1・Z2がフラットであるのに対し、ZL2は厚みを持たせて角を落としたラウンド感ある形状に。つまりXperia ZL2は「Z1と同じ画面サイズで本体を小さくし、持ちやすくする」というアプローチを採用したことになります。
Xperia Z1が発売された当時、本体の大きさと角張った形状で「持ちにくい」という声が上がっていたことを考えると、ZL2の進化の方向性も、ユーザー目線で考えれば理にかなっているだと思われます。
Xperia ZL2とXperia Z2を並べたところ。
最後にXperia ZL2、Xperia Z1、Xperia Z2を並べたところ。Z1を基準に考えると、それぞれの進化の方向性が一目瞭然です。
Xperia Zシリーズのデザインを踏襲しつつ大画面化を果たしたXperia Z2と、もう一つの方向性を示したXperia ZL2。いずれも性能面ではほぼ変わらないモデルであるため、デザインや持ちやすさなど、自分が求めるものに合わせて選んでみればいいのではないでしょうか。