Samsungの最新スマホ「Galaxy S5」のカメラが微妙になったのは、技術流用を懸念した日本メーカーが協力を拒否したため……という話を先日BUZZAP!でお伝えしましたが、さらに興味深い話が浮上しました。
このままだとGalaxyシリーズはスマホで昨今、特に重要視されているカメラで立ち遅れ続けることになるかもしれません。
台湾メディア「DIGITIMES」が韓国紙を元に報じたところによると、Samsungは現在、スマホに社内製部品の採用を増やそうとする製造部門と、他社から部品を調達する購買部門が対立を繰り広げているそうです。
これは購買部門のトップであるJK Kim氏が前CEO・Choi Gee-Sungの右腕と呼ばれる人物で、製造部門のトップであるKim Jong-ho氏はSamsungの副会長・Lee Jae-yong氏からの信頼を受けているという、まさに派閥闘争によるもの。
なお、Galaxy S5のカメラモジュールはベトナムにあるSamsungの工場で製造されたものですが、他社が製造するカメラと比較して品質どころかコスト面でも全く利点が無いことが明かされています。
「技術がほかの競合品の開発に流用される懸念がある」という理由から日本勢が協力せず、手ブレに弱くなってしまったGalaxy S5。暗いところでは自慢の「0.3秒高速オートフォーカス」すらアテになりません。
Xperia ZL2とGalaxy S5、手ブレに強いのはどっち? – YouTube
さらにGalaxy S5は画角も狭く、Xperia ZL2で撮影した写真(左)と比較しても、同じ距離から同じ被写体を撮影したにもかかわらず、非常に限られたエリアしか撮影できません。
気が付けばHuaweiやわずか3年で台湾勢を蹴散らし、中国国内でAppleを抜く勢いまで成長したXiaomi(小米)などの中国勢に追い上げられる立場となりつつあるSamsung。
仮に社内対立が解決しても、スマホ最高峰のカメラ画質を実現したソニーを含む日本勢が協力を拒否した以上、品質・コスト双方にアドバンテージが無い自社開発のカメラを採用し続けるしかないわけですが、これを機に全力でカメラ開発に舵を切ることとなるのでしょうか。
Samsung reportedly suffering from infighting; may impact upcoming smartphone plans, says report