個性派俳優・松田翔太、桐谷健太、濱田岳がそれぞれ桃太郎、浦島太郎、金太郎を演じるという内容がヒットし、企業別CM好感度で1位に輝いたau(KDDI)のテレビCM「あたらしい英雄」シリーズ。
そんな中、auにトップの座を奪われたソフトバンクが同シリーズを挑発するCMを公開しました。しかし内容はあまり品が良いとは言えず、今までの所業もあってイメージを悪くしかねないものとなっています。詳細は以下から。
◆桃太郎に斧、ソフトバンクの新CMはauを挑発したものに
これが5月29日付けで公開された新CM。白戸家が岡山県・奥津渓を訪れます。
岡山県といえば桃太郎伝説発祥の地。
そんな中、川で洗濯をしているおばあさんのところに大きな桃が流れてきました。
驚くおばあさん。演じるのは「まんが日本昔ばなし」の語り手でおなじみの市原悦子です。
しかし突然おじいさんから着信。おばあさんは電話に出てしまい、桃が流れていってしまいました。「こんなところでもつながる」というアピールです。
呆然と見送る白戸家と猿、キジ。
そして桃は鬼ヶ島に流れ着き……
鬼に斧でかち割られます。これはひどい。
◆イメージ優先で不誠実なソフトバンクに他社を挑発する資格はあるのか
「話題のCMのイメージに乗った上で、あわよくば挑発することで注目を集めたい」という思惑が見え、やや意地汚さを感じる今回のCM。
おまけにソフトバンクは近年、新料金プランはドコモからコピー、18ヶ月ごとに残債無料で機種変更できる新サービスや各種割引をauからコピー(しかも落とし穴あり)するだけで、「自ら革新的なプランやサービスを打ち出して注目を集めよう」という姿勢はほとんど見られません。
それどころか「使い放題」をうたったモバイルルーター「305ZT」では、ある日突然厳格に通信速度制限を課すようになったり、問題視されてもなお「さよなら!速度制限!」など、著しく誤解を招くようなキャッチコピーで販売を続けるなど、不誠実なやり方が散見されています。
ネットワーク負荷を下げるために「通信の最適化」をユーザーに強制適用し、望む望まないにかかわらず、常にサーバー側で圧縮をかけた(=劣化した)画像を見せるようにしているのもソフトバンクのみです。
つまり「そんなソフトバンクに他社を挑発、ディスる資格があるのか」と言わざるを得ないわけですが、3大キャリアの一角を担う会社であれば、もう少しお行儀が良くてもいいのではないでしょうか。