かねてからウワサされてきたディスプレイに有機ELを採用したiPhoneについて、ようやく実現のメドが立ってきたことが明らかになりました。詳細は以下から。
日本経済新聞社の報道によると、AppleがiPhoneのディスプレイに従来の液晶ではなく、有機ELを採用することを部品メーカーをはじめとする複数の取引先に伝えたそうです。
実現は2018年になるとみられ、iPhoneに液晶を供給しているLGディスプレイは韓国北西部の坡州にある主力工場に数千億円を投じて有機ELパネルの大規模生産ラインを新設する方針とのこと。
有機ELは液晶よりも色が鮮明で消費電力が低いなどのメリットがある上、画面に丸みを持たせるなど自由な端末デザインも可能。しかし経年劣化しやすいという弱点が克服されておらず、Appleは今後1年程度で弱点を改善し、安定的に供給を受けられるかを見極めるとしています。
なお、供給体制の関係から、AppleはすべてのiPhoneに有機ELを搭載することはせず、現時点では有機ELを採用したiPhoneを派生ブランドで展開するなどして、液晶を搭載したiPhoneと並行して販売する案が有力視。
すでにスマホ向けの有機ELパネルを量産できているSamsung、テレビ向け有機ELで量産実績があるLGディスプレイなど、有機ELでは韓国勢が先行しているため、シャープやジャパンディスプレイへの影響も避けられないと報じられています。
2013年にAppleのティム・クックCEOによって「暗い」「カラーバランスが悪くなる」などと揶揄されていたにもかかわらず、有機ELへ転換する方針が決定したということは、Appleは有機ELでなければできない「何か」をiPhoneに導入するつもりであるようです。
アップル、iPhoneに有機EL採用 3年後 :日本経済新聞