2020年ごろの商用化が見込まれる、10Gbps近い超高速通信を実現する「第五世代携帯電話(5G)」の基地局を、大手3社が共用する仕組みをNTTが提案しています。詳細は以下から。
産経新聞社の報道によると、NTTの鵜浦博夫社長が11月にNTT東西が5Gの基地局設備を建設し、複数の携帯電話事業者が共用するよう、提案する方針を明かしています。
11月末には国際電気通信連合(ITU)の世界無線通信会議が5Gに用いられる周波数帯が24.25~86GHzになることを決定。
しかしながら2.5GHzを用いたWiMAX 2+やAXGPを見れば分かるように、周波数は高くなればなるほど建物の中などに弱くなるため、今まで以上に基地局を細かく敷設する必要が生まれます。
そしてそこまで細かく基地局を敷設する場合、携帯各社は1兆円規模とみられる設備投資が必要となるわけですが、共用すればコストの引き下げが可能になる……というわけです。
光ファイバーを各社に卸す「光コラボレーションモデル」の携帯電話基地局版とも言える今回の構想。
基地局を敷設するためのロケーションが足りなくなりがちな人口密集地や、採算が取りづらい過疎地などを低コストで整備できるというメリットもありますが、一方でNTTの支配力が強まるだけではないのかという懸念の声も上がりそうなだけに、各社の反応が気になるところです。
NTT、携帯会社の5G施設共用提案 基地局建設は“肩代わり” (1/2ページ) – SankeiBiz(サンケイビズ)