2018年に登場するとみられる「有機EL搭載iPhone」に向け、シャープと買収協議を進めている鴻海(Foxconn)が興味深い動きを見せています。詳細は以下から。
日刊工業新聞社の報道によると、Foxconnブランドを展開する台湾メーカー・鴻海精密工業はシャープと協業し、iPhone向け有機ELパネルの受注獲得を目指す考えを持っているそうです。
これはシャープの液晶生産拠点、亀山工場敷地内にある使われていない建物と既存工場・設備を用いて量産技術を確立するというもので、2017年半ばごろにも少量生産を始めたい考え。
また、大阪府堺市にある両社共同運営の大型液晶工場「堺ディスプレイプロダクト」では、テレビ向け大型有機ELパネルの量産も検討するとのこと。
有機ELパネルについてはLGディスプレイとジャパンディスプレイが量産に向けた大型投資を表明しているものの、シャープは資金難で態度を明確にできない状態。一方でFoxconnも資金はあるものの技術力に不安があるとされています。
産業革新機構が提案している3000億円の投資を圧倒的に上回る、7000億円規模でのシャープ買収を提案しているFoxconn。これだけ積極的な背景には、iPhoneの組み立てだけにとどまらず、主力部品メーカーとして躍り出たいFoxconnの思惑があったようです。
鴻海、シャープと協業し米アップル向け有機ELの受注獲得へ | エレクトロニクス ニュース | 日刊工業新聞 電子版