実際に何らかの大々的な支援が行われているわけでないにかかわらず、LGBTを「生産性がない」「性的嗜好(※正しくは『指向』ですが、意図的に使い分けています)」などと断じ、「支援の度が過ぎる」と切り捨てた「新潮45」の寄稿文が大炎上した杉田水脈議員。
この問題についてようやく口を開いたかと思えば、出てきたのは批判者に責任をなすり付ける言葉でした。詳細は以下から。
◆「批判は誤解」と主張する杉田議員
共同通信社の報道によると、新潮45の寄稿文について杉田議員が本日、「誤解を招き、心苦しく思っている」と国会内で記者団に語ったそうです。
その上で表現撤回の意思は示さず、「言葉が不適切だった。人権を否定するつもりはないし、差別的なことを考えたこともない」と述べるにとどめたとのこと。
議員辞職については「研さんを積んでまいりたい。政治家として行動で示していくしかない」と否定し、国会議員を続けていく意志を表明したそうです。
つまり杉田議員の主張をまとめると、自らの寄稿文に寄せられた批判は誤解であり、差別的なことを考えたこともないということになります。
◆杉田議員の主張を改めて振り返ってみました
自らの発言に対する批判を「誤解」と言い切った杉田議員。
それでは7月にカタールの衛星放送局・アルジャジーラ公式ツイッターが拡散したことで話題になった、2015年公開のすぎやまこういち氏、中山恭子議員による杉田水脈インタビュー動画を見てみましょう。
「テレビの討論番組から電話が掛かってきまして、『LGBTの知識を学校教育で教えるべきかどうか』という事に対しての意見をくださいという風に言われまして、私は『当然そんなものは必要ありません』」と杉田議員。
「はい。と言ったら、なんて言われたかというとですね、『同性愛の子どもは、普通に正常に恋愛出来る子どもに比べて自殺率が6倍高いんだ』と。『それでも貴方は必要ないと言うんですか!』みたいな事を言われまして」と笑いながら話しています。
LGBTの子どもと対比して「普通に正常に恋愛出来る子ども」という表現を用いながら、「同性愛の子どもは自殺率が6倍高い」と話す笑顔もこの通り。時折中山恭子議員、すぎやまこういち氏の笑い声が入るあたり、彼らの意見は一致しているようです。
オリジナルの動画はこちら。公開された動画をそのまま使っているので、悪意ある編集など存在しません。
This Japanese lawmaker doesn't think LGBT people deserve social welfare because they're not “producing” children. pic.twitter.com/8wtkfcJ245
— AJ+ (@ajplus) 2018年7月24日
ちなみに大炎上した後、杉田議員が自らのツイッターアカウントで「いいね」したツイートはこんな感じ。どうひいき目に見ても杉田議員の意図を「誤解」している人など存在しているようには思えません。
なお、杉田議員は「新潮45」が休刊するきっかけとなった企画「【特別企画】そんなにおかしいか「杉田水脈」論文」で、LGBTを性犯罪と同列に並べて語るなど、偏見まみれのLGBT叩きを見せつけた小川榮太郎氏と近しい間柄。今年発売の対談本を公式ページで宣伝しています。