「ワンコインSIM」などで一躍有名になった格安SIMカードが、制度改正でさらに値下がりすることになりました。詳細は以下から。
スマホ競争促進へMVNO接続料半減 総務省、回線業者向け指針改正案 (1/3ページ) – SankeiBiz(サンケイビズ)
産経新聞社の報道によると、総務省は29日付けで携帯電話事業者の回線を借りて通信サービスを提供するMVNO(仮想移動体通信事業者)が支払う回線接続料を半減する指針の改正案を発表しています。
これは前年度実績を基に算出してきた回線使用料を2013年度分から同年度の実績を基に算出する基準に変えることによるもので、年々少しずつ下がってきた接続料を一気に半額にまで引き下げることが可能。
MVNOのコストの大半は回線接続料が占めているため、接続料が値下げされればMVNO事業者が提供する格安SIMカードはさらに低価格で利用できるようになるほか、MVNOの普及で携帯電話大手のサービス料金が引き下げられる可能性も浮上しています。
消費者にとっては悪くないMVNOサービスの拡充ですが、一方で問題となるのが携帯電話会社への影響。特にNTTドコモは契約増の大半をMVNOが担う形となっており、iモードやspモードを利用する純粋な携帯電話ユーザーは2年ぶりに契約トップを記録した2013年12月度でさえも減少しているのが現状です。
トータルの契約数自体は増加しているため、表向きは問題無いように思われますが、月数千円の定額パケット通信や音声通話、ビデオ配信などの各種サービスを利用してくれる「うまみのある」携帯電話ユーザーが減った穴を単価の低いMVNOユーザーで埋めることはなかなかできないため、携帯電話会社にとっては頭の痛い話となりそうです。
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