NTTやKDDIが個別に整備し、加入者しか利用できないようにしている公衆無線LANサービスを外国人観光客向けに開放することが明らかになりました。
訪日客に無線LAN 全国共通の無料IDで観光促進 :日本経済新聞
日本経済新聞社の報道によると、総務省と観光庁、NTTブロードバンドプラットフォーム、KDDI傘下のワイヤ・アンド・ワイヤレスが今夏に協議会を作り、2016年度にも外国人観光客が1つのIDで各社の無線LANを無料で利用できるようにするそうです。
これは日本への観光客が2013年に1000万人を超えたことや、日本での滞在で最も困ったことに無線LANの使いにくさが挙げられたことを受けたもの。
無料IDは空港や観光地でパスポートを提示すると配布される形を想定しており、空港や鉄道、ホテル業界などと連携し、訪日客のID情報を共有するシステムなどを作るとのこと。
なお、同サービスを日本人も使えるようにするかどうかは協議会で詰めるとされており、総務省は2015年度予算案で開発や実証実験の費用の要求を検討するとしています。
ちなみに先日、BUZZAP編集部で大手携帯3社のWi-Fiスポット数(2014年5月時点)を調査したところ、なんと人口が圧倒的に多いブラジルや中国を上回る85万スポットが展開されており、世界シェアの実に2割を占めていることが明らかに。
NTTドコモ:15万
KDDI(au):24万
ソフトバンク:46万
世界でこれほどWi-Fiスポットが密集している国は非常に珍しいわけですが、やはり問題なのが各社の携帯電話サービスを契約している人間しか利用できず、外国人観光客が利用できる通信手段が少ないままであるという点。
2020年に開催される東京オリンピックのことを考えると、これらの無線LANネットワークもいずれ外国人観光客が利用できるようにすべきだと思われますが、いずれ開放に関する議論が持ち上がるのでしょうか。