アニメが見放題となる「バンダイチャンネル」を皮切りに、「Hulu」や「dアニメストア」など、定額制見放題サービスが続々と提供されている昨今。
これらのサービスはスマホなどのモバイル端末にも対応しているため、各携帯電話会社が提供している「7GB制限」などに引っかかってしまうユーザーも出かねないわけですが、各サービスを利用することで発生するデータ通信量を計算してみました。
BUZZAP編集部で算出した、各サービスで30分動画を視聴した場合の画質別のデータ通信量は以下の通り。なお、カッコ内はアニメ1話（約24分）視聴時の通信量です。
◆Hulu
・モバイル向け
480kbps：103MB（82.4MB）
700kbps：150.2MB（120.2MB）
1000kbps：214.6MB（171.7MB）
・パソコン向け
2.5Mbps：536.4MB（429.2MB）
3.2Mbps：686.6MB（549.3MB）
◆バンダイチャンネル
・Androidスマホ、iPhone
300kbps：64.4MB（51.5MB）
1Mbps：214.6MB（171.7MB）
1.5Mbps：321.9MB（257.5MB）
2Mbps：429.2MB（343.3MB）
4Mbps（HD作品のみ）：858.3MB（686.6MB）
・パソコン
300kbps：64.4MB（51.5MB）
1Mbps：214.6MB（171.7MB）
1.5Mbps：321.9MB（257.5MB）
2Mbps：429.2MB（343.3MB）
4Mbps（HD作品のみ）：858.3MB（686.6MB）
◆dアニメストア
・Androidスマホやタブレット、dstick
200kbps：42.9MB（34.3MB）
500kbps：107.3MB（85.8MB）
1.5Mbps：321.9MB（257.5MB）
・パソコン
500kbps：107.3MB（85.8MB）
1.5Mbps：321.9MB（257.5MB）
3Mbps：643.7MB（515.0MB）
◆やはりモバイルでの動画再生は厳しい
・通勤中に映画を毎日観るのはまず無理
上記から分かるのが、動画再生時に発生するデータ量の多さ。もし仮に「片道1時間の通勤中、スマホで映画を観たい（＝往復で毎日2時間映画を1本観る）」というユーザーがいた場合、Huluだと最低画質でも1日412MB通信することになります。
これは実に17日ほどで月間7GB制限に達してしまう通信量で、もし画質を上げた場合、さらに視聴できる時間は短くなることに。何も知らずに使っていると痛い目に遭いそうです。
・テザリング利用時はより恐ろしいことに
また、もう一つ気を付けたいのが、「家に固定回線がなく、スマホのテザリング機能でパソコンをネット接続しよう」と考えているユーザー。
Huluやdアニメストアなどではパソコン向けにモバイルよりも高画質な（＝ビットレートの高い）動画を配信しているため、もし最高画質で動画を1時間視聴してしまった場合、それだけで通信量が1GBを超えてしまう事態も十分考えられるわけです。
・「3日間で1GB制限」にも引っかかりやすくなる
極めつけが携帯電話各社が導入している、「3日間の通信量が1GBを超えた場合に、ほかのユーザーより通信速度を下げる」という制限に引っかかりやすくなるという点。とりわけソフトバンクは規制内容が厳しく、1GBを超過した翌日は朝6時～次の日の6時まで、LTEどころか3Gを下回る通信速度に落とされます。
以下は「3日間で1GB」を超過したau回線（左）とソフトバンク回線（右）の比較。ソフトバンク自身も「UULA」という動画・音楽の定額配信サービスを提供しているため、3日間で1GB制限に引っかかるユーザーもいると思われますが、あくまで制限は厳格に課せられます。
速度制限時にソフトバンク回線で動画視聴は困難 – YouTube
スピードテストが成り立たないほど速度を落とすソフトバンクの「3日間で1GB」規制 – YouTube
このようにモバイル端末で各種動画サービスを利用するにあたって、細心の注意を払うべきデータ通信量。特に通勤時間が長いビジネス層や、ネットに接続するようになった頃から当たり前のようにYouTubeが存在し、ニコニコ動画などを積極的に利用する文化が根付いている若年層にとっては切実な問題だと思われます。
なお、当面の回避策としては携帯各社が提供しているWi-Fiスポットに接続した上での視聴を心掛けるか、転送量無制限のWiMAXなどを利用するしかなさそうです。
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