無職、男色家、パラサイトシングル、マザコンで内弁慶極まれりの中年男性の主人公・薫と、子離れできない年老いた母親・ちねが織り成す退廃的な内容の「薫の秘話」でデビューした、パンチの利きすぎた作風で知られる一方、「赤い文化住宅の初子」「相羽奈美の犬」「ママゴト」といった、心に深く刺さる作品も数多く手がけている漫画家・松田洋子。
そんな松田洋子がコミックビームで連載している最新作「私を連れて逃げて、お願い。」第1巻が1月24日(土)にいよいよ発売されます。詳細は以下から。
「私を連れて逃げて、お願い。」は、世の中は腐っていると考え、「テレビはNHKのニュースだけ」「門限は夕方」といった厳格な決まりと、お姫様のような装いを強いる祖父母の下、とても窮屈な家庭で育った女子大生の主人公・日芽が王子様と出会い、なにやらとんでもない逃避行を演じてしまうことになる……というストーリー。
以下のリンクではコミックスの発売に先駆け、第1話が公開されています。
マンガはここまでおもしろい。「コミックビーム」いいとこ出し版 – 電子書籍はeBookJapan
なお、松田洋子はギャンブル狂いでヤンキー上がりな元魔法使いの母親と市営住宅で暮らす魔女っ子幼稚園児・ミミッチが主人公の「まほおつかいミミッチ」や、祖母が薬物中毒&父親の事業失敗で広島県の養豚場で暮らすことになった幼少時代などを描いた「平凡なヨウコちゃん(単行本『好きだけじゃ続かない』収録)」など、「毒」の強い作品を数多く執筆。
一度ハマると抜け出せなくなる独特の世界観を持っているため、一度良質な「毒」に浸ってみるのも良いのではないでしょうか。