2004年に鳴り物入りで始まった「法科大学院(ロースクール)」制度が、いよいよ本格的に崩壊し始めています。詳細は以下から。
法務研究科の学生募集停止について | 立教大学大学院 法務研究科
青山学院大学 | ニュース一覧 – 青山学院大学法務研究科の学生募集停止について
立教大学および青山学院大学の告知によると、両大学は2018年度の法科大学院の学生募集を停止するそうです。
これは全国的に法曹志望者が減少の一途をたどる中、入試の多様化や成績優秀者に対する奨学金制度を設けるなどしても定員を満たすことが極めて難しくなったことを受けたもの。
「MARCH(明治・青山・立教・法政・中央)」と呼ばれる有名私大からの脱落は今回が初めてで、今後有名私大からさらなる脱落組が発生する懸念もあります。
なお、法科大学院の志願者数は制度がスタートした2004年度には7万2800人いたのに対し、2017年度はわずか8159人。
志願者が急減した背景には高額な学費、大学によって大きく異なる試験合格率、試験合格後も法曹として活躍する機会が十分に用意されているわけでもない……といったさまざまな要因があります。
すでに日東駒専や産近甲龍といった中堅大学どころか、地方の国公大学からも脱落組が相次いでいる法科大学院。このまま一部の有名校に集約されて制度自体は残るのか、それとも新たなアプローチを模索することになるのか、行く末が気になるところです。