お弁当や残りものを温める時だけでなく、料理の下ごしらえの際にも活躍するなど、我々の生活に無くてはならない存在である電子レンジ。独身家庭では冷蔵庫などの上に置いて使っているケースもあると思われますが、世界初の電子レンジは決してそんなことができるアイテムではありませんでした。詳細は以下から。
これがアメリカのRaytheon(レイセオン)社が1947年に発売した世界初の電子レンジ。当時は「Radarange」と呼ばれ、非常にパワフルで玉子を12秒で温められる一方、高さは一般的な電子レンジ6台分にあたる6フィート(約1.83メートル)、重さは700ポンド(約320kg)と非常に巨大でした。
また、世界初の電子レンジは巨大なだけでなく、販売価格も3000ドルと非常に高価でしたが、1955年には1300ドルの廉価版が登場。ただし本体サイズが小さくなることはなかなかありませんでした。
ようやく500ドルという庶民でも手が届く価格で、置きやすいタイプの家庭向け電子レンジが登場したのは1967年のこと。初代発売から実に20年が経過した後の話です。
ちなみに世界初の電子レンジ発売から67年が経過した今、電子レンジは大手価格情報サイト「価格.com」で最安価格帯が5000円前後と、60分の1の価格にまで下落。誰でも買える値段となりました。
一方で技術の進歩に伴い、遠赤外線を用いたオーブン機能やスチーム機能、グリル機能といった、レンジにとどまらない各種機能を備えた2万円を超えるモデルが売れ筋となっています。
The slow death of the microwave – Quartz