3月11日を間近に控え、防災に対する意識が高まりつつある昨今ですが、災害時のライフラインとして必須なのが通信回線。東日本大震災発生当初、被災地のテレビ局が通信会社ごとの接続状況を公開していたのも記憶に新しいのではないでしょうか。
そこで今回、KDDIが首都圏直下型地震を想定した模擬訓練を行うにあたり、移動基地局などの対策設備をフル出動させたので、さっそく片っ端から撮影してみました。
まずは車載型地球局「ビッグシェル号」。パラボラアンテナを搭載し、地上約3万6000kmの通信衛星と映像を伝送可能。緊急通行車両に認定されているため、災害時にいち早く駆け付けることができます。
光レーザーを使って2kmの距離を100Mbpsで伝送できる「キャノビーム」。有線に頼らず、長距離を高速ネットワーク接続できるため、コミックマーケットや花火大会、初詣といった各種イベントに出動しています。
衛星との通信に用いるパラボラアンテナ。さりげなく「KDDI au」のロゴ入りです。
コミケ会場に進撃の巨人デザインで参戦したことでもおなじみの車載型基地局。こちらは中継の役割を果たすレピータ局で、ほかの基地局と組み合わせて使います。
移動電源車
海上での通信を可能にする「船舶型基地局」。
フタをかぶせることで大荒れの天気や波にも対応できます。
キャスター付きで運ぶことができる「過般型無線基地局」。ヘリコプターで空輸可能で、所要時間2時間で設置できるなど、緊急時でも柔軟に対応できるのが特徴です。
被災地で行われたKDDIの支援活動一覧
そして極めつけがこちら。一見ただのバイクに見えますが……
なんと災害発生で主要道路が寸断された場合などに、KDDIの災害対策本部長が対策本部までスムーズに移動できるように配備されている「SOMU150号」「somu50号」。通信手段が寸断された場合には拠点間の伝達係として原付バイクと電動アシスト自転車が配備され、使命感あふれる総務マンが駆け付ける仕組みも。
ちなみに展示されているのは東京ビッグサイト横にある「東京臨海広域防災公園」。海風が強く、事実上吹きっさらしの中でメディアが詰めかけています。